週末のうちの一度は大抵犬のお散歩ついでに朝食を外で食べます。とは言っても犬と一緒だと選択肢は少なく、大体いつも行くコースが幾つか決まっています。
そんな朝食を食べられる場所で決まるお散歩のコースに、このエリアにお住まいの方にはおそらく有名だった、とても古くて小さな家がありました。そこにはおじいさんが住んでいて、窓は割れていて、今にも崩れそうで、台風の後は緊張してその家の脇を通ります。そして毎回ほっと胸を撫で下ろす、そんな人は私だけではなかったはずです。このすぐ近くに住んでいた私の友人は今は生まれ育ったL.A.に帰っていますが、いつもここを気にかけていたので、すぐに伝えました。
去年の暮れにおじいさんは体調を崩され、お亡くなりになってしまったそうです。隣のガソリンスタンドの方にお聞きしました。以前から区の人が危ないからと説得に来ていたようで、解体されるまでにそんなに時間はかからなかったように思います。
とりあえず、更地にはなりましたが、この土地がこれからどうなるのかはわかりません。ここを通る度におじいさんが天国で元気にいる様子を勝手にイメージしては一礼して通る様になりました。ここは高級住宅地ですが、商店街もある様なところ。時代とともに街は変化はしても、自分の慣れ親しんだにずっといらっしゃったおじいさん。少し私に似ています。
日本の不動産に関する法律を少しだけ勉強した事がありますが、実はイギリスには宅地建物取引士の様な資格もありません。ただ、正確に情報を伝えたか、など何かあった時に責任は生じます。アメリカもイギリスも、日本の様に、コミッション、儲ける比率は決まっていません。どの国にも不動産を狙った犯罪は多いと思いますが、ビジネスをしてお金を儲ける比率を国が決めるその背景は私にはよく理解できません。
コメント